ビデオばかり見ている僕です
by herrokatty
カテゴリ
全体
未分類
以前の記事
2007年 02月
2007年 01月
2006年 10月
2006年 08月
2006年 04月
2006年 02月
お気に入りブログ
最新のトラックバック
ライフログ
検索
リンク集
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


四月の顔

  雪のある国へ帰るお前は

風のやうにおまへはわたしをとほりすぎた。
枝にからまる風のやうに、
葉のなかに真夜中をねむる風のやうに、
みしらぬおまへがわたしの心のなかを風のやうにとほりすぎた。
四月だといふのにまだ雪の深い北国(ほつこく)へかへるおまへは、
どんなにさむざむとしたよそほひをしてゆくだらう。
みしらぬお前がいつとはなしにわたしの心のうへにちらした花びらは、
きえるかもしれない、きえるかもしれない。
けれども、おまへのいたいけな心づくしは、
とほい鐘のねのやうにいつまでもわたしをなぐさめてくれるだらう。


  焦心のながしめ

むらがりはあをいひかりをよび、
きえがてにゆれるほのほをうづめ、
しろく しろく あゆみゆくこのさびしさ。
みづのおもての花でもなく、
また こずゑのゆふぐれにかかる鳥のあしおとでもなく、
うつろから うつろへとはこばれる焦心(せうしん)のながしめ、
欝金香(うつこんかう)の花ちりちりと、
こころは 雪をいただき、
こころは みぞれになやみ、
こころは あけがたの細雨(ほそあめ)にまよふ。


  四月の顔

ひかりはそのいろどりをのがれて、
あしおともかろく
かぎろひをうみつつ、
河のほとりにはねをのばす。
四月の顔はやはらかく、
またはぢらひのうちに溶(と)けながら
あらあらしくみだれて、
つぼみの花の裂(さ)けるおとをつらねてゆく。
こゑよ、
四月のあらあらしいこゑよ、
みだれても みだれても
やはらかいおまへの顔は
うすい絹のおもてにうつる青い蝶蝶の群れ咲(ざ)き
[PR]
by herrokatty | 2006-02-18 15:49
<< おおそれみよ 十六歳の少年の顔 >>