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蜘蛛のをどり
蜘蛛のをどり
あらあらしく野のをかに歩みをはこぶ ゆふぐれのさびれたたましひのおともないはばたき、 うすぐらいともしびのゆらめくたのしさにも似て、 さそはれる微笑の釣針のうつくしさ。 うちつける壁も扉も窓もなく、 むなしくあを空のふかみの底に身をなげ、 世紀のあをあをとながれるうれひ顔のうへに、 こともなげに、ひそかにも、 うつりゆく香料のたいまつをもやしつづけた。 いつぴきの黄色い大蜘蛛は 手品のやうにするすると糸をたれて、 そのふしぎな心の運命(さだめ)を織る。 ああ、 ゆふぐれの野のはてにひとりつぶやく太陽の かなしくゆがんだわらひ顔、 黄色い蜘蛛はた・た・たと織りつづける。 女のやうにべつたりとしたおほきな蜘蛛は、 くたびれるのもしらないで、 足も 手も ぐるぐるする眼も 葉ずれの蘆のやうに、するどくするどくうごいてゐる。 指頭の妖怪 あをじろむ指のさきから、 小鳥がまひたつてゆく。 ぎらぎらにくもる地面の床(とこ)のうへに、 片足でおとろへはてながら、 うづまきながらのしかかつてくる。 まつくろな蛇の腹のやうな太鼓のおとが ぼろんぼろんとなげくのだ。 わたしのあをじろむ指のさきからにげてゆく月夜の雨、 毛ばだつた秋の果物(くだもの)のやうな ふといぬめぬめとした頸(くび)をねぢらせ、 なまめく頸をねぢらせ、 秋のこゑをつぶやき、 秋のつめたさをおさへつける。 ぼろんぼろんとやぶれた魂の糸をかきならし、 熱く、ものうく、身をかきむしつて、 さびしい秋のつめたさをおさへつける。 まがりくねつた この秋のさびしさを、 あやしくふりむけるお前のなまなましい頸のうめきに、 たよりなくもとほざけるのだ。 しろくひかる粘液をひいて、 うねりをうつお前の頸に なげつけられた言葉の世にも稀なにほひ。 ぼろんぼろんと わたしの遠耳にきこえてくるあやしい太鼓のおと。
by herrokatty
| 2006-02-18 15:44
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